神奈川県横浜市戸塚区柏尾町はもともと相模国鎌倉郡に属す下柏尾村といった。
その後周辺の数村と合併し川上村となり、その後柏尾町となった。
上柏尾村と下柏尾村があり、柏尾の本村が下柏尾村であったことから、下の字を除いて柏尾町としたとのことである。
地区には東海道本線、国道1号線が通り、平戸永谷川、柏尾川が流れる。
川の西側丘陵部に位置し、村域の多くが山林と谷戸地であったが、近年は開発も進み、谷戸は開かれ新しい町並みが出現している。
地名傾向はやはりその地形を反映し、谷戸の名前が多くなっている。地租改正後にある程度地名の整理が行われたと思うが、現在も住居表示未実施のため現行字名として使われているこれらの地名はかなり細かいほうと言えるだろう。
谷戸名はかつての村民の生活の場としての地名、例えば「市場谷」「宮ヶ谷」などが印象的で、特に「梶路免」は鍛冶に関する免田の意味であろうから、産鉄製鉄地名の一つであろうと思う。

地名の拾い上げ、比定には以下の資料を参考にした。
「川上村土地宝典」「皇国地誌下柏尾村誌」「相模国風土記稿」「横浜じゃん旅行社　散歩の閑人」「今昔マップ on the web」

比定不能地名は特にない